負傷に及ぶ負傷の日々であった33年の柔道格闘技歴の中で、最も酷かった怪我といえば、やはり頸椎損傷。内股という柔道の大技を放った際、ムキになった相手が投げられまいとして捨身で軸足を刈るという反則行為に及び、相手もろとも脳天から落下。200kg以上の圧が首に加わり、3ヶ月ほど半身不随に陥った。医師の「身障者認定をします」との提案を断固拒否し、激痛に耐えながら厳しいリハビリに励み、どうにか復帰することができたものの、古傷として今なお苦しめられることが間々ある。その周期は梅雨の時期に3年に1回程あり、まさに本年がその当たり年であった。
左側頸椎の激痛、左半身の筋力低下、頭痛、吐き気、目のかすみ、といった鬱陶しい症状が発症したのが先月6月10日(土)のこと。直接的な患部は頸椎4番~胸椎2番。メジャーはC5 PR CW Rlat。引き金となっていたのは、やはり大便連鎖球菌による食中毒であった。翌日11日(日)、痛みが更に増すも、頸部がしっかりと安定。更に翌日12日(月)、左上腕に痺れを発症。その状態でモーションパルペーションという関節可動テストの応用操作により調整。大脳鎌伸展、小脳テント左側収縮の操作により全脊椎左側弛緩の寛解、左右側脳室から腸骨の右前上方、左後下方、腰椎5番右後方回旋にて律動調整。翌13日(火)、脊柱起立筋、僧帽筋に強い張りが発症するも、頭痛、吐き気、目のかすみが寛解。14日(水)、脊柱起立筋、僧帽筋の張りが更に寛解。1週間は掛かると思っていた重い症状が、正味5日間で快癒に至った。
治療家も生身の人間ゆえ、どんなに気を付けてはいても体調不良に陥ることはある。問題は、その時に治療家としてどう対処するか、自身の体とどう向き合うか、ということ。大怪我や不慮の事故などの例外はあるが、治療家は体調不良時こそ自身の治療技術を向上させるチャンスとするべきである。余程の重症症状或いは急性症状でない限りは自己治療を通して自己研鑽に励むべきだ。たとえ全く症状がなくても、必ず全身のどこかには何らかの異常が大なり小なりあるはず。セミナーを受講して只々頷いているだけでは何も向上しないのだ。己の技量に反して難治症状ばかりを手掛けようとする前に、“〇〇病を治した”、“〇〇症が改善した”と吹聴する前に、自身の体をしっかりと理解するべきである。治療家は自己治療が出来て当然。それが出来なければ嘘だ。自分の体がどうなっているのかも理解できない者が、一体どうして他人様の体のことが分かるというのか。
どんなに志があったにしても、志と実力の向上が比例していなければその志は張りぼてでしかない。この文章を目にしているあなたは、我こそは志ある真の治療家であると自負できるだろうか。金儲け優先の悪徳治療家、低レベルな治療家と肩を並べて優越感に浸ってはいないだろうか。人生は短い。やるなら今しかない。やらないなら今すぐ辞めるべきだ。治療家はどこまでも自分に厳しくあるべきである。
茨城県神栖市にある栄光堂整術院では、腰痛、肩こりからぎっくり腰、難治症状、原因不明の症状まで、手技療法の最高峰・律動法にて幅広い症状に対応致しております。腰痛、肩こり、頭痛などでお悩みの方はお気軽にご相談ください。鹿嶋市、潮来市、鉾田市、行方市、水戸市、つくば市、銚子市、旭市、香取市、成田市、その他、遠方の地域からも来院されております。
2023年07月24日 07:26