当院に寄せられた相談について
本日、当院の日記の記事を閲覧したという女性の方から相談が寄せられました。相談の内容は、カイロプラクティックでのトラブルについて。カイロプラクターから執拗に高額な寝具などを勧められるらしく、非常に困っているとのことでした。概要は以下の通り。・長年の頭痛に悩んでいた為、知人の紹介で施術を受け始めた。
・初めのうちは何となく良くなったような気がしていたものの、症状は変わらず。
・「栄養学的な方向から見直さなければ治らない」といわれ、数種類のサプリメントを勧められる。
・症状の改善がないと告げると、今度は骨盤を安定させるという下着を勧められた。
・暫くすると、今度は数十万円もする高額なマットレスの購入を勧められた。
・商品を購入することで施術代金が割引きになるとのこと。
・施術+下着+マットレスの相乗効果で症状を改善させるとのこと。
・2~3日置きだった頭痛に連日悩まされるようになり、夜も眠れず、先日、初めて頭痛で嘔吐した。
・回数券を購入させられた為、回数券が残っているうちは通うようにいわれている。返金には応じないとのこと。
・一向に改善しない頭痛のストレス、物品の押し売り、予約の強要、と、三重苦に陥っているとのこと。
ここ最近、カイロプラクティックの名を借りた商法の話をよく耳にするようになりました。以前にも書きましたが、かつてこのようないわゆる「カイロ商法」が全国的に沸き起こり、被害者が続出しました。業界の信用が大いに失墜されたことは記憶に新しいところです。以前は「あなたもカイロプラクティックの“先生”になりませんか?」「無料説明会を開催」などと、カイロプラクターを養成するという名目で無知な素人を募集して講習会を開催し、最終的に法外な受講料を請求されるというトラブルが目立ちましたが、最近のカイロ商法の傾向は、施術に訪れた患者を罠に嵌めるケースが圧倒的に多いようです。上記のように本来の施術や健康とは無関係な物品を強引に販売する愚挙は、もはや手技療法ではありません。施術後のアフターケアに健康グッズを勧めるなど論外です。そのような目的で物品を販売しているということは「当院の施術は不完全です」と、断言しているのと同じことです。
物品を販売するような業者を“同業者”だとは思いたくはありませんが、ここでは敢えて同業者と表記します。その上で何度も申しますが、なにも私は同業者を腐すつもりも敵視するつもりも更々ありません。また、カイロプラクティックのみを批判している訳では断じてありません。似たようなことをやっている整体も然り、リラクゼーションの名目による無資格マッサージも然り、いわゆる“部位転がし”で診療費を不正請求している整骨院も然り、人の弱みに殊更に漬け込んで暴利を貪るような治療家の風上に置けぬ卑劣な外道は、今後も折に触れて厳しく糾弾して参ります。カイロ商法でお困りの方は以下のサイトを参考の上、速やかにお住まいの地域の消費生活センター、或いは国民生活センター、消費者庁などへ相談してください。
カイロ商法全国救済友の会
http://www.jco.or.jp/tomonokai/tomo01.htm
尚、この記事は相談者が注意喚起を促す目的で公開を希望されており、相談者の了承を得て相談内容を公開しております。
2016年03月19日 08:08