元幕内・鳥羽の山 引退断髪式
第69代横綱・白鵬の前人未到の33回目の優勝で沸きに沸いた大相撲初場所。名実共に大横綱となった白鵬が脚光を浴びる中、出羽海部屋の元幕内・鳥羽の山(東京都豊島区出身)が、今場所をもって惜しまれつつ21年間の土俵生活に終止符を打ちました。幾多の大怪我や不運に見舞われながらも常に笑顔を絶やすことなく、不惜身命の精神で現役を全うした立派な相撲人生でした。 鳥羽の山と私は懇意の間柄にあり、彼の現役生活の支えとなるべく長い間施術に携わってきた為、引退に際しては万感の思いがあります。力士の象徴である髷を落とす断髪式は、力士が力士でなくなる為の儀式な訳で、元小結・普天王関の時もそうでしたが、自身が施術を手掛けてきた力士の髷に鋏を入れるのには、施術家として些か抵抗があります。しかし、当の本人である鳥羽の山は終始笑顔で、一抹の後悔もなく完全燃焼しきった男の目映いばかりの晴々しさにはこちらまで感化されるようでした。 鳥羽の山関、長くの現役生活大変にお疲れ様でした。角界での経験や思い出を後生大事に、また御身大切に、これからもご活躍ください。
2015年01月26日 10:35