正座が困難な中高年の方へ
長年の腰痛で来院された76歳のNさん。5分以上立っていられない程の重い腰痛で苦しんでおられました。また、膝が痛くて全く正座ができませんでした。 Nさんの腰痛の原因は仙骨と子宮にありました。受療して3週間が経過しましたが、現在は味の痺れも軽減し、台所での立ち仕事も可能となり、画像の通り難なく正座ができるまでに回復しました。 中高年者の殆どが膝の痛みを訴えますが、殆どの場合、膝に原因はありません。柔道や相撲、ラグビーなどの激しいスポーツや、交通事故などによる膝への直接的なダメージがない限り、通常の生活に於いて膝を痛めるようなことはまずありません。 中高年者の膝痛の原因の殆どは、大腿筋(太もも)の筋力低下です。中高年者の膝痛は、わずかな段差につまずくようになった頃から発症しだします。大腿筋の衰えが膝に負担をかけているだけです。また、正座ができない中高年者の殆どが「膝が痛くて正座ができない」と嘆きますが、「正座をしないから膝が痛くなる」ということに全く気付いていません。 昔のお年寄りはしっかり正座をしていたので、どんなに腰が曲がっても歩けたのです。しかし、最近の中高年者は、すぐにソファーや椅子へ腰を掛けたがります。現代の膝痛は、正座の習慣が薄れたことによって引き起こされています。 膝痛で正座ができないと嘆く中高年の皆さん、どうか歳のせいにして諦めないでください。ヒアルロン酸やコンドロイチンなどをいくら服用しても血糖値が上がるだけで全く無意味です。生活習慣を見直し、毎日少しずつで構わないので正座をするように心掛けてみてください。
2015年11月06日 07:16