原因不明の目まい、頭痛、蕁麻疹などの驚きの原因
千葉県東金市在住の40代女性。ある日を境に急な目まいや頭痛、腰痛などが発症。病院を受診しても異状なしとのことで、整骨院と整体院を交互に受療していたある日、整体院での施術中に酷い頭痛に見舞われて嘔吐。すぐに救急外来を受診。当日は大事を取って入院し、翌日に脳外科の診察を受診するもまたしても異状なしとのこと。症状は一向に改善されず、今度は猛烈な蕁麻疹を発症。当院を受療するに至りました。貧血のような症状を訴える割には体温がやたら高いことに些か違和感を感じたのが第一印象でした。両肺、右心房、右心室(−)、子宮拡張、膀胱収縮、両腎の内旋転位と収縮、腎動脈血行不良など。蕁麻疹はおもに首筋から胸部、腹部、臀部、大腿後部に発症とのこと。筋肉反射テストでTL(診断地分析)をすると、蕁麻疹の反応点は子宮でした。この時点で妊娠を確信した為、筋肉反射テストにより妊娠初期のエコー画像でチャレンジすると、反応。頭痛、目まい、吐き気、食欲不振、微熱、腰痛、頻尿、蕁麻疹、これらは病気ではなく、全て妊娠の初期症状だったのです。蕁麻疹は妊娠性痒疹の典型的症状です。それらを脳の斜台部、髄膜のCCW転位の解消で全ての症状が消失。特に蕁麻疹症状については施術直後に首筋の痒疹がみるみる引いていく著効がはっきりと見て取れる程でした。しかし、本人は妊娠の見立てに納得がいかないとして、施術後に当院の近所にあるドラッグストアーで妊娠検査キットを購入して帰宅。検査の結果は陽性。翌日、産婦人科を受診すると、やはり懐妊とのことでした。
嘔吐するほど頭が痛いとなれば脳の症状を疑うのも無理はありませんが、それにしても受療者の主訴を鵜呑みにし、ただひたすら症状を解消させることだけに汲々とするばかりの惰性的な施術がこのような重大な体の変化を見落とすこととなった訳ですので、施術者は大いに反省すべきです。全ての症状に意味があります。症状は生命を維持しようとする生体からの重要なお知らせであります。健康を維持させる為の発現症状は病気でもなければ異常でもないのです。症状(痛み)=異常(病気)という決め付けが根底にある限り、その症状は永遠に改善されず、やがて本物の病気と化していきます。病気とは、自身の治癒力を以てしても回復が困難となった状態のことを指します。確かに妊娠性痒疹については現時点では明確な原因は解明されておらず、妊娠に対する拒絶反応の現れと考えられているようですが、たとえ原因不明の難治症状であったとしても施術を託された以上、施術者は症状の意味するところを深く追求する責務を持って真剣に受療者と向き合うべきです。検査もせぬまま当てずっぽうで行う施術、良くなるかどうかも分からぬまま行う施術は、一か八かのギャンブルと同じことです。丁半博打で症状が改善するマグレを期待しても無意味なのです。
彼女は、現在妊娠11週目とのこと。40代で、しかも17年振りの妊娠ということで不安も少なくないでしょうが、せっかく授かった小さな生命です。どうぞ元気なお子さんを産んでくださいますことを楽しみにしております。尚、もし逆子が判明した場合は、即刻、当院を受療してください。
2022年12月02日 07:10